磁気工学研究室

概要

スタッフ:教授 戸高 孝,助教 佐藤 尊,技術補佐員 長野 浩

キーワード:電磁応用機器、モータ、磁性材料、鉄損、電磁界解析技術

日本の総発電電力量の約55%は,工場や輸送機関の動力源として使用されているモータで消費されいます(経産省報告)。このため,政府はトップランナー方式の導入やIE3(高効率モータ規格)の規制を2015 年からかけるなどの対策をとっていますが,将来的には更に厳しい規制の摘要があり得ます。また,自動車業界でも石油の枯渇や高騰に対応するべくEVを開発販売していますが,バッテリー駆動モータの効率や重量は走行距離や電費と密接に関連するため,更なる軽量・高効率化が要求されています。
本研究室では,低鉄損磁性材料を用いた軽量・高効率モータの開発のため、磁性材料を有効利用できる磁性材料の革新的活用技術,磁気特性改変・制御技術や低応力加工技術の開発を行っています。

研究内容

軽量・高効率モータの開発

モータ用磁性材料である無方向性電磁鋼板やアモルファス薄帯の優れた磁気特性を有効利用するため、永久磁石モータの加工製造技術やモータ構造の最適化の研究を行っています。磁性材料の磁場中熱処理による磁気特性の制御や改変、残留歪を低減した成層技術を開発して用いています。

 

電磁界解析並びに鉄損分布測定

電磁応用機器の設計には電磁界解析や熱伝導解析技術を用いますが、モータコア内の鉄損分布の計算値は実際の分布とはかなり異なります。そこで、サーモグラフィーを用いた熱的鉄損分布測定と上記のシミュレーションを組み合わせた技術を開発しています。最近は、ギアドモータの一種のバーニアモータの設計開発を行っています。