大気圧放電により発生するイオン風を利用して航空機周辺の気流などを制御する技術を，プラズマアクチュエータと言います．我々はこの分野に３Ｄプリンタ技術をいち早く導入し，簡易に複雑形状のリアクタを作成することにより新たなプラズマアクチュエータ技術の研究開発を行っています．

直流電源で動作可能な針対金網電極から発生するイオン風を制御すべく，電極間距離やオリフィス径といった電極系の微小な寸法パラメータの依存性を調査しています．このような寸法パラメータの網羅的な調査は，セラミックの削りだしでは費用が莫大となるため，３Ｄプリンタ技術を導入し始めて可能となる研究といえます．最近はイオン風発生装置のアレイ化についても研究を進めています．


○Ionic Wind Devices Prepared by a 3D Printer
S. Kanazawa, W. Imagawa, S. Matsunari, S. Akamine, R. Ichiki, and K. Kanazawa
International Journal of Plasma Environmental Science & Technology 11, 38 (2017)

○3Dプリンターで作製したイオン風発生装置の基本特性
今川航，甲斐雅崇，松成祥平，赤峰修一，市來龍大，金澤誠司，金澤康次
第３９回静電気学会全国大会 (2015)
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○3Dプリンターによるプラズマアクチュエータの試作
今川航，本田正太郎，松成祥平，赤峰修一，市來龍大，金澤誠司
平成２６年度応用物理学会九州支部学術講演会 (2014)
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